#24 カザフスタンでロシア語学習

「こりゃ缶詰か?……!……なんだこの文字は?俺には読めない。
お前……よく…この文字が読めたな…」((『進撃の巨人』諫山創 )
私のブログ、なんか硬い話が多い(笑)
「日本語教育業界」、「起業準備」、「教授法」、「教育論」とか…
ということで、私の外国生活の思い出をこれから書いていこうと思う。
まずはじめは、「カザフスタン」。ご存知だろうか?
位置的には、ロシアの南、中国の北、モンゴルの西隣。
国土は、日本の6〜7倍くらいだけど、人口は日本の6分の1。
民族は、カザフ系6割、ロシア系2割に加え、モンゴル、朝鮮、中国など。
気温は、地域によって違うが、冬マイナス30度以下、夏30度以上。
宗教は、イスラム教徒が6、7割で、他はロシア正教など。
通貨は、テンゲで、物価の感覚としては日本の3分の1といったところ。
公用語は、カザフ語とロシア語。旧ソビエトなのでロシア語圏である。
カザフへ行くことが決まった時、少し考えたが、ロシア語を学ぶことにした。
その理由は、学習テキストがある点。カザフ語にはそれがほとんどない。
ただ、カザフ語は文法が日本語に近いという点は魅力的だったけれども。
だけど、ロシア語は中央アジア諸国や東欧や北欧でも通じるという魅力がある。
学習を開始したのは、カザフに渡る直前の1ヶ月前。買った本は以下のもの。
・『ロシア語レッスン初級1』スリーエーネットワーク
・『ひとり歩きの会話集17 ロシア語/旅行』JTBパブリッシング
ロシア語でまず思い浮かべるのは、ロシア文字である「キリル文字」。
英語ラテン文字と同じものや、同じだけど読みが違うもの、全く違うものなど。
・文字と同じで異読:「C」はエス、「P」はアール、「H」はエヌ、「B」はヴェー
・ラテン文字の鏡文字:「И 」はイ、「 Я 」はヤー
・ラテン文字にはない:Д(D)、Ю(U)など
昔、ソビエトの選手が着ていたウェアの背の「CCCP」、読みはエスエスエスアール
意味は、「ソビエト社会主義共和国連邦」の頭文字をとった略称だった!(笑)
・・・という初歩的なレベルで喜んでいるうちはまだ良かったのだが・・・
テキストで第1課から順を追って勉強していても、とにかくわからない!拒絶反応!
「どうしてそうなるの?」の連続。テキストに説明が詳しくあるにも関わらず。
これは、上記の教科書が悪いのではなく、どの本で勉強しても同じことが起こる。
原因は、法則の詳細と例外の紹介が続くことで、「木を見て森を見ず」になるから。
ロシア語学習で得たことは、文法積み上げ式学習法の短所を知ることができたこと。
それで、結局、自力で日本人向けのロシア語学習サイトを作ってしまった。
その際に私が大切にしたことは、以下のようなことだった。
1)ロシア語の体系が最初にざっくりとわかれば、今何をしているかわかる。
2)学習者がはじめに使いたいのは動詞文。初級者の名詞は、指差せばいいから。
3)ロシア語の動詞の変化は複雑。だからこそ、はじめからざっくり示すべき。
大抵のロシア語教科書は、以下のとおり。
1)格変化とは何かに触れずに課毎に小出しし、その度に詳細に説明する。
2)名詞の格変化の説明にとらわれるから、動詞文がかなり後になって出てくる。
3)「動詞の変化は複雑だから」という配慮が、逆に学習者を混乱させる。
ああ、また硬い話になったので、楽しい方向へ舵を切ろう。
ロシア語で楽しいのは、その発音!(これは楽しい方向なのだろうか?)
「こんにちは」は「ズドラーストヴィチェ」、「さようなら」は「ダズヴィダーニャ」
長いよ!本当に口をついて出てくるまでに、すごく時間を要する。
まあ、発音に拘らなければ、カタカナロシア語でも結構通じるかも。
だけど、本来は日本語にない音が多くある言語なので、拘るとさらに面白い言語。
とにかく、ロシア語はいつも「シュワシュワ」「ジュワジュワ」言っている印象。
カザフでは、とにかく日本人はレアキャラ。カザフ全土で100人くらいかも。
けれど、同じような顔立ちの人が多いので、目立つことはない。
だがしかし、外国人というものにアンテナを張っている人にはわかるらしい。
まず「中国人か?」次は、「韓国人か?」と聞かれるから、「日本人」と答える。
すると、ほとんどの人は機嫌良くなってなっていろいろ話してくれる。レアだから。
カザフはどうだ?結婚は?子どもは?給料は?などの後、中国人の悪口が始まる。
最後は、どうしてロシア語なんだ?カザフ語は勉強しているか?という話になる。
大抵は、知っているカザフ語の単語をいくつか発すれば、機嫌良くなってくれるが、
たまに、カザフ語を勉強していないことを責めてくる人がいる。
「ここはカザフ民族の国だ!ロシアの支配下にはない!というナショナリズム。
まあ、気持ちはわからなくはないけど、誰がどんな言語を話そうと自由でしょ?
そういうナショナリズムと習得言語を結びつける人は、気づいてないんですよ。
他者からの言語による支配という屈辱を、別の誰かにも与えようとしていることに。


