#12 日本語教育文法(笑)

「君には何が見える?敵は何だと思う?」(『進撃の巨人』諫山創)

まず、初めに誤解がないように。今回のブログタイトルは、
決して「日本語教育文法」について研究されている先生方を決して嘲笑っているのではない。

「日本語教育文法」という用語を聞いたことがあるだろうか。
ちなみに、AIさんに「日本語教育文法って何ですか?」と問いかけてみて、出たのが…

日本語教育文法とは、

日本語を母語としない学習者に「わかりやすく・使えるように」教えるために再構成された文法体系

まったくその通り。正解。そして上の説明に続けて、
国語文法、学校文法など、そこから日本語学研究からの日本語文法などの説明が続いていく。

「日本語教育文法」という用語が生まれた背景には、次のような現場の声がある。

「日本語学研究の成果をもとに体系化した日本語文法は、学習者に文法説明をする教師にとって、
応用にくい。ましてや、外国人日本語学習者にとっては、なおさらだ。」

日本人が小中高で習う国語文法は、日本人の日本人による日本人のための文法。
日本語学文法は、世界の数多の言語の中の一つとして日本語を捉え直して生まれた文法。
けれども、外国人日本語学習者は日本語学者になりたいわけではなく、
ただ日本語を身につけたいって人がほとんどだから、その日本語学文法も彼らにフィットしない。
というわけで生まれたのが「日本語教育文法」って考え方なのかな?
こういう考え方は、教室で日々試行錯誤をしている日本語教師にとっては、すごく有難い。

ところで、ブログタイトルになぜ(笑)をつけたのかと言えば、そのネーミング。
もし、(笑)がついていなかったら、どうでしょう?「日本語教育文法」って、凡庸な印象。
こんなに素晴らしい考え方なのに、その素晴らしさ、伝わりませんよ!
「日本語教育」も「文法」もお馴染みの言葉で「日本語教育+文法」という、陳腐な印象。
日本語教育界隈を歩き回っていても、こんな看板じゃ、店の前を素通りしちゃうよね。

「わかりやすく・使えるように」をモットーとした考え方なのに、
「わかりにくい・伝わらない」ネーミング(笑)ダメでしょ?
「日本語教育文法」って用語、「凡庸」「陳腐」どころか、何かお高くとまっている感じもあって、
「教えるために文法の勉強も散々やってしかも疲れるわりに教育効果がないからもうイヤだ!」
というイメージとか、現場教師は抱くんじゃないかな?
そういう用語が持つ「手垢」というものについて、名付けした親御さんは考えなかったのかね?

こんなふうに批判ばかりしていると、代案厨の人が喜びそうなのだけれど、どうでしょう?
何かいい名前ないかなあ?「日本語授業用文法」とかだったら?
「授業用」って言葉は日本語教師にとって魅力的じゃないかな?
だって、日本語教師のだれもが楽して授業ができるような役に立つネタを常に探し回っているから。
「授業用日本語文法」?「授業に役立つ日本語文法」?

「日本語教育授業用文法」?うん、これがいいかな?
「日本語教育」という用語は、「外国人に日本語を教える仕事」っていうふうにピンときやすい。
「日本語」だけだと範囲が広くなりすぎる。
それに、「授業用」は、日本語教師と外国人日本語学習者の存在を想起させるし、
何より「授業に役立つ!」と思わせる言葉は、教師にとって魅力的。
「日本語教育」という言葉は堅苦しいイメージだけど、「授業用」という言葉が組み合わされると、
俗世間に降りてきた感じもあって少し柔らかくなるんじゃないかな。
「授業用」を頭に置くか?中に入れるか?後か?うーん、やっぱり中に入れるのが座りがいいかな。
何と言っても「日本語教育」「文法」をつなげた用語はダメだと思うから。

これからは、「日本語教育 “ 授業用 ” 文法」と、世界の中で私だけが呼ぶことにする(笑)

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